Excel VBA　瞬時にテキストファイルを読み込む: ReadAllメソッドの使い方

Excel VBAのReadAllメソッドを使って、テキストファイルの内容を高速に読み込む方法をわかりやすく解説します。

Excel VBAでテキストファイルの全内容を早く読み込みたいんだけど、どうしたらいい？

その場合は、ReadAllメソッドを使用するといいですよ。これはファイルを開いて、一気に全内容を読み込む方法です。簡単なサンプルプログラムを見てみましょう。

ReadAllメソッドとは？

テキストファイルのデータをExcel VBAで扱いたい場合、効率的に読み込む方法が求められます。特に大量のデータを扱う際には、読み込み速度が重要になります。

ReadAllメソッドは、ファイルの操作を行う際に使用されるメソッドの一つです。このメソッドは、テキストファイルやその他のファイルタイプの内容を一気に全て読み込むために使用されます。具体的には、ファイルを開いてその内容を一括で文字列として取得することができる機能を提供します。

ReadAllメソッドを使用するには、まず FileSystemObject の OpenTextFile メソッドを使ってファイルを開く必要があります。

OpenTextFile メソッドは、読み込むファイルのパスと、ファイルを開くモード（読み取り専用、書き込み専用、追加モードなど）を指定するパラメータを受け取ります。ファイルが正常に開かれると、TextStream オブジェクトが返され、このオブジェクトの ReadAll メソッドを呼び出すことでファイルの全内容を読み込むことができます。

ReadAllメソッドの使用例を以下に示します。

Dim fs As Object
Dim textStream As Object
Dim fileContent As String

Set fs = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
Set textStream = fs.OpenTextFile("C:\path\to\your\file.txt", ForReading)

fileContent = textStream.ReadAll

textStream.Close

この例では、CreateObject 関数を使って FileSystemObject のインスタンスを作成し、指定したパスのテキストファイルを読み取り専用モード (ForReading) で開いています。

OpenTextFile メソッドが返す TextStream オブジェクトの ReadAll メソッドを呼び出すことで、ファイルの全内容が文字列 fileContent に格納されます。

最後に、Close メソッドを使用してファイルを閉じます。

ReadAllメソッドは特に、ファイルのサイズが比較的小さく、一度に全内容をメモリに読み込むことが可能な場合に便利です。しかし、非常に大きなファイルを扱う場合は、メモリの消費が激しくなるため、ReadLine や Read メソッドを使って部分的に読み込む方法が推奨されます。

サンプルプログラム

このサンプルプログラムは、Excel VBAを使用して特定のテキストファイルから全内容を読み込み、それをメッセージボックスで表示する方法を示しています。

Sub ReadFileContent()
    Dim fs As Object, file As Object, text As String
    ' FileSystemObjectのインスタンスを作成
    Set fs = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
    ' テキストファイルを読み取りモードで開く
    Set file = fs.OpenTextFile("C:\path\to\your\file.txt", 1)
    ' ファイルの全内容を読み込む
    text = file.ReadAll
    ' ファイルを閉じる
    file.Close
    ' 読み込んだテキストをメッセージボックスで表示
    MsgBox text
End Sub

このプログラムでは、次のステップでファイルの内容を読み込んでいます：

1. FileSystemObjectの作成： CreateObject関数を使用してFileSystemObject（FSO）のインスタンスを作成します。FSOは、ファイルシステムを操作するためのオブジェクトモデルを提供します。
2. テキストファイルの開始： FSOのOpenTextFileメソッドを使用して、読み込みたいテキストファイルを開きます。このメソッドには、ファイルのパスと、ファイルを開くモード（この場合は読み取り専用を意味する1）を指定します。
3. 内容の読み込み： 開いたファイルからReadAllメソッドを使用して全内容を読み込み、その結果を変数textに格納します。ReadAllメソッドは、ファイルの終わりまで一気に全てのデータを読み取ります。
4. ファイルのクローズ： Closeメソッドを使ってファイルを閉じます。これは、ファイル操作を終了し、オープンされたファイルを正しく閉じるために重要です。
5. 結果の表示： MsgBox関数を使って、読み込んだファイルの内容（textに格納された文字列）をメッセージボックスに表示します。これにより、ユーザーはプログラムを実行することでファイルの内容を直接確認できます。

まとめ

Excel VBAのReadAllメソッドを使って、テキストファイルの内容を高速に読み込む方法を解説しました。

大量のデータを扱う場合や、パフォーマンスが重要な場合は、全内容を一度に読み込むReadAllメソッドの使用に注意してください。メモリの使用量が増加するため、適宜ReadLineメソッドなどで必要な部分だけを読み込むように工夫することが重要です。