Excel VBAでのエラー処理: “Resume” ステートメントを使った再開方法

Excel VBAでエラーが発生した後、処理を再開する方法を“Resume”ステートメントを用いて詳しく解説します。

Excel VBAでエラーが出た時に、そのエラーの後から処理を再開する方法ってありますか?

それは”Resume”ステートメントを使う方法です。詳しく解説しましょう。

目次

“Resume”ステートメントとは?

VBA(Visual Basic for Applications)における“Resume”ステートメントは、エラーハンドリングの一部として使用される命令です。

エラーが発生した際に、エラーハンドリングルーチン(通常はOn Error GoToラベルで指定される部分)が実行されますが、そのエラーハンドリングルーチン内で”Resume”ステートメントを使用することで、エラーが発生した箇所の後、または特定の位置からプログラムの実行を再開することができます。

“Resume”ステートメントには以下の3つの主な形式があります:

  1. Resume
    この形式は、エラーが発生した具体的な行からプログラムの実行を再開します。この方法は、エラーの原因を修正した後に、同じ行から再実行したい場合に使用されます。
  2. Resume Next
    この形式は、エラーが発生した次の行からプログラムの実行を再開します。この方法は、エラーをスキップして処理を続行したい場合に使用されます。
  3. Resume ラベル名
    この形式は、指定したラベル名の位置からプログラムの実行を再開します。これは、特定の場所から処理を再開したい場合に使用されます。

“Resume”ステートメントの使用は、エラーハンドリングの一環として非常に重要です。適切なエラーハンドリングを行うことで、プログラムの安定性やユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。

サンプルプログラムを使った解説

VBAの”Resume”ステートメントの動作を理解するために、以下のサンプルプログラムを考えてみましょう。

Sub SampleErrorHandling()
    Dim value As Integer
    
    On Error GoTo ErrorHandler
    
    ' 故意にエラーを発生させる
    value = 100 / 0
    
    Exit Sub

ErrorHandler:
    MsgBox "エラーが発生しました: " & Err.Description
    Resume Next
End Sub
ステートメント説明
On Error GoToエラーが発生した場合のジャンプ先を指定
Resume Nextエラーの次の行から処理を再開

このサンプルプログラムでは、0での除算を行ってエラーを故意に発生させています。

エラーが発生すると、On Error GoTo ErrorHandlerによってErrorHandlerラベルの位置にジャンプします。

ErrorHandler内で、エラーの詳細をMsgBoxを使用して表示しています。

その後、Resume Nextステートメントにより、エラーが発生した次の行からプログラムの実行を再開します。

このサンプルでは、エラーが発生した後に特定の処理(エラーメッセージの表示)を行い、その後、エラーの次の行からプログラムを続行することができます。

“Resume”ステートメントを使用することで、エラーが発生した場合でも、プログラムを適切に制御し、ユーザーに適切なフィードバックを提供することができます。

まとめ

Excel VBAでエラーが発生した後、処理を再開する方法を”Resume”ステートメントを用いて解説しました。

  • “Resume”ステートメントはエラー発生後の処理再開に使用する。
  • On Error GoToでエラー時のジャンプ先を指定。
  • Resume Nextでエラーの次の行から処理を再開。

“Resume”ステートメントの役割と使い方がはっきりと理解できました。特にサンプルプログラムを通じての実際の動作の説明が非常に役立ちました。

エラーハンドリングは、プログラムの安定性や信頼性を確保するための重要な要素です。

“Resume”ステートメントを適切に使用することで、予期しないエラーが発生した場合でも、ユーザーに適切な対応を提供することができます。

エラーハンドリングを実装する際は、エラーの原因や種類に応じて適切な再開方法を選択することが大切です。

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