チャプター2では、Sassで使用される入れ子構造とコメントについて解説します。
「CSSを効率的に書く!Sassの入門講座」の第2章です。この講座については以下から確認できます。
ネストの基本
Sassでは、CSSのセレクタを入れ子状に記述することができます。これを「ネスト」と呼びます。
ネストを使用することで、HTMLのタグやクラス名などを簡略化することができます。
例えば、以下のように記述することで、HTMLのdiv
要素内にあるp
要素にスタイルを適用することができま
div {
padding: 50px ;
p {
color: red;
}
}
通常のCSSで定義した場合は以下のようになります。
div {
padding: 50px;
}
div p {
color: red;
}
Sassではネストでコーディングできるためスタイルの管理がしやすくなります。
セレクタの親子関係と詳細度
SCSSでは、セレクタをネストすることで、セレクタ同士を親子的な関係にすることができます。例えば、次のように書くことで、.parentセレクタ内の.childセレクタにスタイルを適用することができます。
.parent {
color: red;
.child {
font-weight: bold;
}
}
このように、SCSSでは、セレクタをネストすることで、親子関係を表すことができます。
このとき、&
、>
、および
(空文字)を使ってセレクタをネストすることができます。これらのいずれかを使うことで、セレクタの詳細度を変更することができます。
対応するindex.htmlサンプル
<!DOCTYPE html>
<html lang="en">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="ie=edge">
<title>Document</title>
<link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
<!-- &を使った例 -->
<div class="parent">
<div class="child">ここにスタイルが適用される</div>
</div>
<!-- >を使った例 -->
<div class="parent">
<div>
<div class="child">ここにスタイルが適用される</div>
</div>
</div>
<!-- 空文字を使った例 -->
<div class="parent">
<div class="child">ここにスタイルが適用される</div>
<div>
<div class="child">ここにスタイルが適用される</div>
</div>
</div>
</body>
</html>
&
を使うと、現在のセレクタを継承することができます。
例えば、次のように書くことで、.parentセレクタのスタイルが.parent .childセレクタにも適用されます。
//「&」を使った場合
.parent {
color: red;
& .child {
color: blue;
font-weight: bold;
}
}
>
を使うと、直接の子要素のみにスタイルを適用することができます。例えば、次のように書くことで、.parentセレクタの直接の子要素である.childセレクタのみにスタイルが適用されます。
//「>」を使った場合
.parent {
color: red;
> .child {
color: purple;
font-weight: bold;
}
}
(空文字)を使うと、単にセレクタをネストするだけです。このように書くと、.parentセレクタのすべての子要素である.childセレクタにスタイルが適用されます。
// 「」空白を使った場合
.parent {
color: red;
.child {
color: green;
font-weight: bold;
}
}
このように、SCSSでは、&
、>
、および
(空文字)を使ってセレクタをネストすることで、セレクタの詳細度を変更することができます。
以上が、SCSSでセレクタをネストする際の&
、>
、および
(空文字)の違いについてです。
コメントの書き方
Sassでは、//
を使用して1行コメントを書くことができます。
例えば、以下のように書くことで、Sassファイル内にコメントを書くことができます。
// これはコメントです
また、/*
と*/
を使用することで、複数行にわたるコメントを書くことができます。例えば、以下のように書くことで、Sassファイル内に複数行にわたるコメントを書くことができます。
/*
これは複数行にわたるコメントです。
複数行にわたるコメントは、
複数行にわたる解説や注釈を書くために使用されます。
*/
コメントは、Sassファイルをより管理しやすくするために重要です。コメントを書くことで、Sassファイルの内容をよりわかりやすくすることができます。
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解いてみよう!小テスト:本章の復習
入れ子構造やコメントについて復習しましょう。
問1. SCSSでは、セレクタをどのようにネストすることができるでしょうか?
- 大文字で区切る
- スペースで区切る
- &を使って区切る
解答
答え:③ &を使って区切る
SCSSでは、&を使ってセレクタをネストすることができます。例えば、次のように書くことで、.parentセレクタ内に.childセレクタをネストすることができます。]
.parent {
color: #ff0000;
& .child {
color: #00ff00;
}
}
問2. SCSSでは、どのように子セレクタを参照することができるでしょうか?
- &を使って参照する
- >を使って参照する
- 参照することはできない
解答
②. >を使って参照する
SCSSでは、>を使って子セレクタを参照することができます。
例えば、次のように書くことで、.parentセレクタ直下の子要素である.childセレクタを参照することができます。
.parent {
color: #ff0000;
> .child {
color: #00ff00;
}
}
これらを実際に実装したサンプルはダウンロード教材のchapter02フォルダで確認できます。
チャプター2 「入れ子構造やコメントについて理解する」のまとめ
チャプター2では、Sassで使用される入れ子構造やコメントについて学びました。
- 入れ子構造は、HTMLのタグやクラス名などを簡略化することができる便利な機能です。
- CSSのセレクタを入れ子状に記述することができます。
&
を使用することで現在のセレクタを継承することができます。>
を使用することで、子要素のみにスタイルを適用することができる。- コメントを記述することで、コードを解説することができます。
//
を使用することで、1行コメントを記述することができます。/* */
を使用することで、複数行のコメントを記述することもできます。
これらの技術を理解することで、Sassを使用した効率的で柔軟なコーディングが可能になります。
チャプター
次章では、Sassの基本の「変数と演算の基本を理解する」学びます。
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