JavaScriptの疑似クラスを使用して、フォーム検証の結果に応じてスタイルを切り替える方法、検証時のメッセージをカスタマイズする方法を紹介します。
フォーム検証の結果に応じて、スタイルを切り替える方法が知りたいです。どうすればよいですか?
疑似クラスを使用することでフォーム検証に成功した要素に対しては緑色の枠線を、失敗した要素に対しては赤色の枠線を適用したりすることができます。:validと:invalid疑似クラスを使います。
入力判定時にクラスを使ったスタイルの切り替え方法
入力判定の検証状態を判定するには、以下のような疑似クラスを利用します。
疑似クラス | 意味 |
---|---|
:valid | フォーム検証に成功した要素にマッチする。 |
:invalid | フォーム検証に失敗した要素にマッチする。 |
:required | required属性が設定された要素にマッチする。 |
:optional | required属性が設定されていない要素にマッチする。 |
:in-range | min属性とmax属性の範囲内の値を持つ要素にマッチする。 |
:out-of-range | min属性とmax属性の範囲外の値を持つ要素にマッチする。 |
:valid + label | フォーム検証に成功した要素の次の兄弟要素としてのラベルにマッチする。 |
:invalid + label | フォーム検証に失敗した要素の次の兄弟要素としてのラベルにマッチする。 |
これらの疑似クラスを使って、フォーム検証の結果に応じて要素にスタイルを適用することができます。
例えば、:valid疑似クラスを使って、フォーム検証に成功した要素に緑色の枠線を付けるようにすることができます。
また、:invalid疑似クラスを使って、フォーム検証に失敗した要素に赤色の枠線を付けるようにすることもできます。
疑似クラスを使った検証結果に応じてスタイルを変更するサンプル
以下のサンプルプログラムは、フォーム検証の結果に応じて、要素にスタイルを適用する方法を示しています。疑似クラスを使用して、フォーム検証に成功した要素には緑色の枠線を付け、失敗した要素には赤色の枠線を付けます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<style>
input:valid {
border: 2px solid green;
}
input:invalid {
border: 2px solid red;
}
</style>
</head>
<body>
<form>
<label for="username">ユーザー名:</label>
<input type="text" id="username" name="username" required>
<label for="password">パスワード:</label>
<input type="password" id="password" name="password" required>
<button type="submit">ログイン</button>
</form>
</body>
</html>
この例では、:valid疑似クラスを使用して、必須入力のユーザー名とパスワードに入力がある場合に、それらの要素に緑色の枠線が表示されます。また、:invalid疑似クラスを使用して、入力が必要なのに何も入力されていない場合に、ユーザー名とパスワードの要素に赤色の枠線が表示されます。
このサンプルプログラムでは、:validと:invalid疑似クラスが入力要素に対して使用されています。:valid疑似クラスは、フォーム検証に成功した要素にマッチし、:invalid疑似クラスは、フォーム検証に失敗した要素にマッチします。これらの疑似クラスを使用することで、要素に対して簡単にスタイルを適用することができます。
検証メッセージをカスタマイズする方法
フォーム検証を行うと、デフォルトのエラーメッセージが表示されます。しかし、これらのメッセージをカスタマイズすることも可能です。以下に方法を紹介します。
required属性を使ったメッセージの設定
HTML5では、required属性やpattern属性を使用すると、自動的に標準のエラーメッセージが表示されます。これらのメッセージをカスタマイズするには、以下のようにHTMLに書き込みます。
<input type="text" id="email" name="email" required
oninvalid="this.setCustomValidity('Eメールアドレスを入力してください')"
onchange="this.setCustomValidity('')">
上記の例では、Eメールアドレスを入力していない場合にカスタムメッセージが表示されます。setCustomValidity()
メソッドを使用することで、独自のメッセージを表示することができます。
ValidityStateオブジェクトを使ったメッセージの設定
ValidityStateオブジェクトは、入力要素の検証状態を表すためのオブジェクトで、検証が行われた後に、入力要素のvalidityプロパティによって参照されます。これを利用して、JavaScriptでメッセージをカスタマイズすることができます。
以下は、ValidityStateオブジェクトの主なプロパティとその説明です。
プロパティ | 説明 |
---|---|
valueMissing | 入力値が必要ですが、値が提供されていない場合にtrueを返します |
typeMismatch | 入力値が、指定されたtype属性と互換性がない場合にtrueを返します |
patternMismatch | 入力値が、指定された正規表現パターンに一致しない場合にtrueを返します |
tooLong | 入力値が、maxlength属性に指定された文字数を超えている場合にtrueを返します |
tooShort | 入力値が、minlength属性に指定された文字数に満たない場合にtrueを返します |
rangeUnderflow | 入力値が、min属性に指定された値未満の場合にtrueを返します |
rangeOverflow | 入力値が、max属性に指定された値よりも大きい場合にtrueを返します |
stepMismatch | 入力値が、step属性に指定された値で割り切れない場合にtrueを返します |
customError | カスタムエラーメッセージが設定されている場合にtrueを返します |
valid | 入力値が検証に合格している場合にtrueを返します |
これらのプロパティは、各入力要素に固有の検証状態を表しています。入力要素の検証状態は、JavaScriptで利用できる他のオブジェクトやプロパティと組み合わせて使用することができます。たとえば、ValidityStateオブジェクトのvalueMissingプロパティを利用して、必須フィールドが入力されていない場合にメッセージを表示することができます。
validプロパティは、上記のすべてのプロパティがfalseの場合にtrueとなります。すなわち、入力値に何も問題がない場合にtrueを返します。validプロパティは、入力要素が検証に合格しているかどうかを判定するために使用できます。
以下は、JavaScriptでpatternMismatch
になったときにカスタムエラーメッセージを表示するように変換したコード例です。
const emailInput = document.getElementById('email');
emailInput.addEventListener('input', function() {
if (emailInput.validity.patternMismatch) {
emailInput.setCustomValidity('Eメールアドレスの形式が正しくありません');
} else {
emailInput.setCustomValidity('');
}
});
この例では、まずemail
のinput
イベントに対するイベントリスナーを登録しています。そして、input
イベントが発生したときに、入力された値がpatternMismatch
プロパティによってチェックされます。
もし、入力値が正規表現パターンに一致しない場合、setCustomValidity()
メソッドを使用してカスタムエラーメッセージを設定します。一方、入力値が正規表現パターンに一致している場合、setCustomValidity()
メソッドを使用してエラーメッセージをクリアします。
このように、ValidityState
オブジェクトのプロパティを使用して、入力要素にカスタムエラーメッセージを設定することができます。
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この記事のまとめ
疑似クラスを使用して、フォーム検証の結果に応じてスタイルを切り替える方法、検証時のメッセージをカスタマイズする方法を解説しました。
- :valid疑似クラスはフォーム検証に成功した要素に、:invalid疑似クラスはフォーム検証に失敗した要素に適用される
- 疑似クラスを使用することで、要素に対して簡単にスタイルを適用することができる。
- 疑似クラスを使用するには、HTML要素にrequired属性を追加することが必要。
ValidityState
オブジェクトのプロパティを使用して、入力要素にカスタムエラーメッセージを設定することができる。setCustomValidity()
メソッドを使用して、入力要素にカスタムエラーメッセージを設定することができる。
フォーム検証の結果に応じたスタイルの切り替えが、疑似クラスを使うだけで簡単に実現できることに驚きました。
また、フォーム検証メッセージをカスタマイズする方法も知りたかったので、とても役に立ちました!
疑似クラスを使用することで、JavaScriptを使わずにフォーム検証の結果に応じてスタイルを切り替えることができます。
フォームのバリデーションには様々な方法がありますが、JavaScriptを使用する方法は非常に柔軟で、カスタムエラーメッセージの設定や、動的なバリデーションの実装など、多くの機能が利用できます。
ただし、クライアントサイドでのバリデーションは必ずしもセキュリティを保証するわけではないため、サーバーサイドでも入力値のチェックを行うことが重要です。
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