Liquidとは?Liquidの概要と入門

 Liquidは、Rubyで書かれたテンプレートエンジンであり、動的なWebページの構築に使用されます。この記事では、Liquidの基本的な構文と使用方法を紹介し、Webページの動的生成に必要な要素を簡単に学ぶことができます。Web開発に携わる方や、動的なWebページを作成したい方は必見です。

目次

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    Liquidの概要

    Liquidとは

     Liquidは、Rubyで書かれたテンプレートエンジンの一つであり、動的なWebページの構築に使用されます。Liquidを使うことで、HTMLやCSSのような静的なコードに加え、動的な要素を追加することができます。

     Liquidは、ShopifyやJekyllなどの有名なWebアプリケーションフレームワークで使用されているため、Web開発者やWebデザイナーにとって重要なツールの一つとなっています。

     Liquidでは、変数の表示や条件分岐、ループ処理など、HTMLに加えて動的な要素を表示するために必要な構文を提供します。また、Liquidフィルターを使うことで、文字列の加工やデータの整形、数値の丸め処理などを行うこともできます。

     Liquidの構文はシンプルで、初心者でもすぐに使い始めることができます。基本的には、波括弧で囲まれた変数やタグを使って、動的な要素を表示することができます。例えば、以下のようにLiquidを使って、商品名と価格を表示することができます。

    <h2>{{ product.name }}</h2>
    <p>価格: {{ product.price | currency }}</p>

     このように、Liquidを使うことでWebページをより動的にすることができます。Liquidは、Web開発に携わる方や、動的なWebページを作成したい方にとって、非常に重要なツールの一つです。

    Liquidの主な特徴と利点

    Liquidの主な特徴と利点は以下の通りです。

    • シンプルな構文
      • Liquidの構文はシンプルで直感的に理解しやすいため、初心者でも簡単に使い始めることができます。また、構文がシンプルであるため、コードの可読性も高く、メンテナンス性も良好です。
    • 柔軟性の高いテンプレートエンジン
      • Liquidは、Rubyで書かれているため、Rubyのコードとの統合が非常に容易であり、柔軟性に優れています。また、独自のカスタムフィルターやタグを作成することができるため、開発者にとって自由度の高いテンプレートエンジンとなっています。
    • 多彩なフィルターのサポート
      • Liquidは、多彩なフィルターをサポートしており、文字列や数値などのデータを簡単に加工することができます。例えば、数値を通貨形式に変換する「currency」フィルターや、文字列を大文字や小文字に変換する「upcase」や「downcase」フィルターなどがあります。
    • Shopifyなどの有名なWebアプリケーションフレームワークでの使用実績
      • Liquidは、Shopifyなどの有名なWebアプリケーションフレームワークで使用されているため、開発者にとって安心感があります。また、Shopifyのような大規模なWebアプリケーションにも対応するため、スケーラビリティにも優れています。

     以上が、Liquidの主な特徴と利点です。Web開発において動的なWebページを構築するためには、Liquidのようなテンプレートエンジンを使うことが非常に重要です。初心者でも簡単に使い始めることができるため、是非一度使ってみることをおすすめします。

    Liquidの基本的な構文

    Liquidの基本的な構文を学ぶことで、Webページをより柔軟かつ効率的に構築することができます。以下では、Liquidの基本的な構文について説明します。

    変数の表示方法

    変数を表示するには、以下のような方法があります。

    変数名のみの表示

    {{ 変数名 }}

    変数名を中括弧で囲み、両端に2つの波括弧をつけることで、変数の値を表示することができます。

    変数のプロパティ表示

    {{ 変数名.プロパティ名 }}
    

     変数がオブジェクトやハッシュの場合、ドット演算子を使って、そのオブジェクトやハッシュのプロパティを表示することができます。この場合も、変数名を中括弧で囲み、両端に2つの波括弧をつける必要があります。

    変数のフィルター表示

    {{ 変数名 | フィルター名 }}

     変数を表示する際に、フィルターを適用することもできます。フィルターは、変数を加工して、より見やすい形式に変換するために使用されます。例えば、日付をフォーマットしたり、文字列を大文字や小文字に変換するためのフィルターがあります。フィルター名は、パイプ(|)で変数名と区切って使用します。

    {{ 変数名 | フィルター名:引数 }}

    一部のフィルターには、引数を渡すこともできます。引数は、フィルター名の後にコロン(:)で区切って指定します。

    タグ

     タグは、波括弧{%と%}で囲まれたコードブロックで、条件分岐やループなどの制御フローを表現するために使用されます。例えば、以下のようにして、商品のリストを表示する場合にforループを使用することができます。

    {% for product in products %}
      {{ product.name }}
      {{ product.price }}
    {% endfor %}

    また、if文を使用して、条件に基づいてコンテンツを表示することもできます。

    {% if product.price > 1000 %}
      この商品は高価です。
    {% endif %}

    コメント

    波括弧と#を使用して、コメントを追加することができます。コメントは、テンプレート内でのメモや、コードの読みやすさを向上させるために使用されます。

    {% comment %}
      ここにコメントを追加
    {% endcomment %}

    フィルター

    フィルターは、変数を加工して、見やすい形式に変換するために使用されます。例えば、以下のようにして、変数を大文字に変換することができます。

    {{ product.name | upcase }}

    フィルターは、変数名の後にパイプ(|)を使用して指定することができます。また、一部のフィルターには、引数を渡すこともできます。

    条件分岐の書き方

     

    Liquidでは、条件分岐を表現するために {% if %} 構文を使用します。条件式が true である場合には、ifブロック内のコードが実行されます。条件式が false である場合には、elseブロック内のコードが実行されます。elseブロックを省略することもできます。

    以下は、ifブロックの基本的な構文です。

    {% if 条件式 %}
        条件式がtrueの場合に実行されるコード
    {% endif %}

    また、elseブロックを含めた構文は以下のようになります。

    {% if 条件式 %}
        条件式がtrueの場合に実行されるコード
    {% else %}
        条件式がfalseの場合に実行されるコード
    {% endif %}

    さらに、複数の条件分岐を含めることもできます。例えば、以下のように書くことができます。

    {% if 条件式1 %}
        条件式1がtrueの場合に実行されるコード
    {% elsif 条件式2 %}
        条件式1がfalseで、条件式2がtrueの場合に実行されるコード
    {% else %}
        条件式1も条件式2もfalseの場合に実行されるコード
    {% endif %}

     複数の条件式を含める場合には、elsifを使用します。条件式1がfalseで条件式2がtrueの場合にはelsifブロックの中のコードが実行されます。すべての条件式がfalseの場合には、elseブロック内のコードが実行されます。

    以下は、具体的な例です。

    {% if page.title == "About" %}
        <h1>About Us</h1>
    {% elsif page.title == "Contact" %}
        <h1>Contact Us</h1>
    {% else %}
        <h1>Welcome to our website!</h1>
    {% endif %}

     この例では、ページのタイトルが “About” の場合には、”About Us” という見出しを表示します。ページのタイトルが “Contact” の場合には、”Contact Us” という見出しを表示します。どちらでもない場合には、”Welcome to our website!” という見出しを表示します。

    ループ処理の使い方

     Liquidでは、ループ処理を表現するために {% for %} 構文を使用します。forループを使うことで、配列やハッシュなどのデータを反復処理し、各要素を1つずつ処理することができます。

    以下は、forループの基本的な構文です。

    {% for item in items %}
        itemを使った処理
    {% endfor %}

    上記の例では、items という配列(またはハッシュ)の各要素に対して item という変数を使って処理を行います。

    また、forループは、配列のインデックスやキー、バリューをそれぞれ個別に指定して処理することもできます。

    以下は、forループのより詳細な構文です。

    {% for インデックス, item in items %}
        インデックスを使った処理
    {% endfor %}
    
    {% for キー, バリュー in ハッシュ %}
        キーを使った処理
    {% endfor %}

    さらに、forループの中でif文を使用することもできます。

    以下は、forループ内でif文を使用した例です。

    {% for item in items %}
        {% if item.name == "Apple" %}
            <li>{{ item.name }} is my favorite.</li>
        {% else %}
            <li>{{ item.name }}</li>
        {% endif %}
    {% endfor %}

    上記の例では、配列 items の各要素の name プロパティを比較し、”Apple” である場合には特別なメッセージを表示し、それ以外の場合には name プロパティの値を表示します。

    オブジェクトとプロパティ

     Liquidでは、オブジェクトとプロパティを使用して、変数にアクセスすることができます。オブジェクトは、変数に格納されたデータの種類によって異なります。

     例えば、商品データを含む変数がある場合、その変数のオブジェクトは商品オブジェクトとなります。商品オブジェクトには、商品の名前、価格、説明などのプロパティが含まれます。

    以下は、商品オブジェクトの例です。

    {
      "name": "商品A",
      "price": 1000,
      "description": "この商品はとても素晴らしい商品です。"
    }

     上記の例では、商品オブジェクトには3つのプロパティが含まれています。プロパティには、以下のようにしてアクセスすることができます。

    {{ product.name }}
    {{ product.price }}
    {{ product.description }}

     上記の例では、変数名が”product”であり、商品オブジェクトにアクセスするために、”.”を使用してプロパティにアクセスしています。

    オブジェクトとプロパティの一覧

    以下は、Liquidで使用される一般的なオブジェクトとプロパティの一覧です。

    オブジェクトプロパティ説明
    sitesite.nameサイトの名前
    site.urlサイトのURL
    site.descriptionサイトの説明
    site.logoサイトのロゴ
    pagepage.titleページのタイトル
    page.urlページのURL
    page.contentページのコンテンツ
    page.excerptページの抜粋
    page.authorページの著者
    page.published_atページの公開日
    page.updated_atページの更新日
    collectioncollection.titleコレクションのタイトル
    collection.handleコレクションのURLの一部
    productproduct.title商品のタイトル
    product.description商品の説明
    product.price商品の価格
    product.images商品の画像
    product.options商品のオプション
    product.selected_or_first_available_variant選択された商品バリアント
    product.url商品のURL
    blogblog.titleブログのタイトル
    blog.descriptionブログの説明
    blog.urlブログのURL
    blog.handleブログのURLの一部
    articlearticle.title記事のタイトル
    article.content記事のコンテンツ
    article.url記事のURL
    article.author記事の著者
    customercustomer.first_name顧客の名前
    customer.last_name顧客の姓
    customer.email顧客のメールアドレス
    customer.default_address顧客のデフォルトの住所
    orderorder.id注文のID
    order.name注文者の名前
    order.email注文者のメールアドレス
    order.total_price注文の合計金額
    order.line_items注文に含まれる商品
    一般的なオブジェクトとプロパティ

    上記の表には、Liquidで一般的に使用されるオブジェクトとプロパティが含まれています。オブジェクトやプロパティは、実際に使用する変数によって異なる場合があります。

    Liquidフィルターの使用方法

    Liquidフィルターとは

     Liquidフィルターは、出力される変数の値を変換するために使用されます。フィルターは、パイプ演算子(|)を使用して、変数または変数の連鎖に適用されます。Liquidには、多くのフィルターが用意されており、文字列のフォーマット変換、配列のソート、数値の操作など、さまざまな目的に使用することができます。

    Liquidフィルターの使い方

     Liquidでは、フィルターを使用して、データの表示や変換を行うことができます。フィルターは、データの種類に応じて様々な種類があります。フィルターは | (パイプ)文字を使用して、変数やオブジェクトに適用します。

    以下は、フィルターの基本的な構文です。

    {{ 変数 | フィルター名 }}

    上記の例では、変数に適用するフィルターを指定しています。

    例えば、以下のように、文字列を大文字に変換するフィルター upcase を使用することができます。

    {{ "hello world" | upcase }}

    上記の例では、文字列 “hello world” を大文字に変換して表示します。

    また、フィルターには引数を渡すこともできます。引数を渡す場合は、コロン : を使用して、フィルター名と引数を区切ります。

    以下は、引数を渡すフィルターの例です。

    {{ "hello world" | truncate: 5 }}

    上記の例では、文字列 “hello world” を、5文字以内に切り詰めて表示します。truncate フィルターは、文字列を指定した長さに切り詰めるためのフィルターです。この場合、引数として 5 を渡しているため、文字列は5文字に切り詰められます。

    さらに、複数のフィルターを連結して使用することもできます。複数のフィルターを使用する場合は、パイプ文字 | を使用してフィルターを連結します。

    以下は、複数のフィルターを使用する例です。

    {{ "hello world" | upcase | truncate: 5 }}

    上記の例では、文字列 “hello world” を大文字に変換した後、5文字以内に切り詰めて表示します。

    以上が、Liquidでのフィルターの基本的な使い方です。Liquidには標準で多数のフィルターが用意されているため、必要なフィルターを使用することで、データの表示や変換を柔軟に行うことができます。また、必要に応じてカスタムフィルターを作成することもできます。

    Liquidフィルターの種類

    以下は、Liquidフィルターの一覧と、その使い方を表にまとめたものです。

    フィルター使い方説明
    capitalize{{ ‘hello world’ | capitalize }}文字列の先頭を大文字に変換します。
    downcase{{ ‘HELLO WORLD’ | downcase }}文字列をすべて小文字に変換します。
    upcase{{ ‘hello world’ | upcase }}文字列をすべて大文字に変換します。
    date{{ “2021-09-21” | date: “%B %d, %Y” }}日付を指定されたフォーマットに変換します。
    truncate{{ “This is a long sentence.” | truncate: 10 }}文字列を指定された長さに切り詰めます。
    strip_html{{ “<p>Hello World!</p>” | strip_html }}文字列からHTMLタグを除去します。
    join{{ array | join: “,” }}配列を指定された文字列で区切って結合します。
    sort{{ array | sort }}配列を昇順にソートします。
    reverse{{ array | reverse }}配列の順序を反転します。
    Liquidフィルターのよく利用される一覧

     フィルターは、変数に続けてパイプ演算子(|)を記述し、フィルター名と必要に応じて引数を指定することで使用します。フィルターは、カンマで区切って複数指定することができます。フィルターは、文字列、数値、配列、ハッシュなどのオブジェクトに対して使用することができます。

    例えば、次のようにして、配列の要素を結合し、文字列として出力することができます。

    {% assign array = "apple,banana,orange" | split: "," %}
    {{ array | join: " - " }}

    上記の例では、splitフィルターで文字列を配列に変換した後、joinフィルターを使用して要素を結合し、-で区切った文字列を出力しています。

    演算子の種類と使い方

    Liquidでは、いくつかの演算子を使用することができます。以下の表は、代表的な演算子の種類とその使い方をまとめたものです。

    演算子説明
    ==左辺と右辺が等しい場合に true を返しますif foo == "bar"
    !=左辺と右辺が等しくない場合に true を返しますif foo != "bar"
    <左辺が右辺より小さい場合に true を返しますif foo < 10
    >左辺が右辺より大きい場合に true を返しますif foo > 10
    <=左辺が右辺以下の場合に true を返しますif foo <= 10
    >=左辺が右辺以上の場合に true を返しますif foo >= 10
    contains左辺が右辺を含む場合に true を返しますif "hello world" contains "world"
    and左辺と右辺がともに true の場合に true を返しますif foo == "bar" and baz == "qux"
    or左辺または右辺のどちらかが true の場合に true を返しますif foo == "bar" or baz == "qux"
    append左辺に右辺を追加します`assign my_array = my_array
    prepend左辺の先頭に右辺を追加します`assign my_array = my_array
    size左辺の長さを返します`assign my_array_size = my_array
    slice左辺の一部を抽出します`assign my_slice = my_string
    演算子の種類と使い方

    以下は、演算子を利用したサンプルプログラムの例です。

    {% assign x = 5 %}
    {% assign y = 2 %}
    
    {% comment %} 算術演算子 {% endcomment %}
    {{ x + y }}   {# 加算 #}
    {{ x - y }}   {# 減算 #}
    {{ x * y }}   {# 乗算 #}
    {{ x / y }}   {# 除算 #}
    {{ x % y }}   {# 剰余 #}
    
    {% comment %} 比較演算子 {% endcomment %}
    {{ x == y }}  {# 等しいかどうか #}
    {{ x != y }}  {# 等しくないかどうか #}
    {{ x > y }}   {# 大きいかどうか #}
    {{ x >= y }}  {# 大きいか等しいかどうか #}
    {{ x < y }}   {# 小さいかどうか #}
    {{ x <= y }}  {# 小さいか等しいかどうか #}
    
    {% comment %} 論理演算子 {% endcomment %}
    {{ true and true }}    {# and演算子 #}
    {{ true or false }}    {# or演算子 #}
    {{ not true }}         {# not演算子 #}

    上記のプログラムは、変数 x に 5 を、変数 y に 2 を代入し、それらを演算子を用いて操作しています。例えば、{{ x + y }} の結果は 7 になります。また、比較演算子を用いて xy の大小関係を判定し、その結果を表示しています。最後に、論理演算子を用いて真偽値の操作を行っています。

    LiquidとJekyllの関係

     Liquidは、静的サイトジェネレーターであるJekyllのテンプレートエンジンとして採用されています。Jekyllは、Markdownなどのテキストファイルから静的サイトを生成するためのツールで、Liquidを使うことで、そのテキストファイルをより柔軟に操作することができます。

    具体的には、Jekyllでは、サイト全体のレイアウトや、記事の一覧表示などをテンプレートファイルで定義することができます。これらのテンプレートファイルには、Liquidの構文を使用することができます。

    例えば、以下は、Jekyllのテンプレートファイルの一例です。

    ---
    layout: default
    title: My Blog
    ---
    
    {% for post in site.posts %}
      <h2><a href="{{ post.url }}">{{ post.title }}</a></h2>
      <p>{{ post.excerpt }}</p>
    {% endfor %}

     この例では、forループを使用して、サイトの記事を一覧表示しています。また、{{ post.url }}{{ post.title }}といった変数を使用して、記事のURLやタイトルを表示しています。

    Jekyllでは、このようにテンプレートファイルを作成することで、静的サイトの生成をカスタマイズすることができます。Liquidの豊富な構文を活用することで、さまざまな操作が可能になるため、柔軟性の高い静的サイトを構築することができます。

    Liquidのチートシート

    一般的にLiquidのフィルター、演算子、構文などを記憶するのは大変な作業になると思います。代わりにShopify Liquid Cheat Sheetをブックマークして、精読することを強くお勧めします。

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